50過ぎのオッサンが嵌ったアイドルの話

カミさんには「キモイ」と言われ散々なのだが、不思議と恥ずかしくないのだな。

私が普通にアイドルに嵌る年齢だった頃、今以上にアイドルには事欠かなかったと思う。現在は昔で言うところのアイドル不毛、不遇の時代だと思うのだ。なんちゃら48位しか無いでしょ現実的なチョイスとして。それがあのレベルだもの、可哀想だ。

勿論、アイドル本人たちには罪はないぞ、多少勘違いしているのもいるようだが、それも無理ないことだ。

それでも私が選択肢が豊富だったアイドル全盛時代、誰にも「嵌る」ことは無かった。

仲間との会話の都合上、キャンディーズだったら誰、ピンクレディだったらどっち、という話題にはついていかざるを得なかった。でもね、レコードもグッズも一切欲しいとは思わなかった。聞いていたのは洋楽で、そちらも基本好みは男くさいロックミュージックが主体だった。

さて、本題?である。そんなオッサンが誰に嵌ったかである。ももいろクローバーZだ。ネットで噂になっていた、アイドルというカテゴリーで括れないグループ。いつも全力。そしてライブは生歌にこだわる。云々というもの。そしてリーダーが私と同じ浜松の出身ということ。ちょっと、youtubeでライブ映像を見た。!!!!次から次へと動画を見た。飽きない!全然飽きないのだ。アイドルに嵌ったのが初めてであるし、一般論も知らないので、これが普通に「嵌っている」状態かどうかは正直判断のしようもない。

容姿?特徴のある5人だ。可愛いには可愛いが飛び抜けて、、、ではない。パフォーマンスは確かに全力だ、そして生歌にこだわるところも凄い。でも、飛び抜けて上手いわけではない。曲はいいな、転調に次ぐ転調でついていけない人も多いのではないか、でもこれが非常に心地いいし、聞いてるだけで気分が高揚してくる。詞もいいぞ、中には甘いラブソングもあるが、アイドルの曲とは思えないほど現在の世相を映す歌詞もある。そして、メンバーのキャラクターだ。本当に素直で、明るい。余りに屈託がなく、そして?礼儀正しく、清々しい位である。下積みもあって、尚且つかなり逸脱した(少女には恐らく普通は恥ずかしい)演出も数多くこなし、今に至ったという事実を全くネガティブに引きずっている印象がない。

 恐らく私が嵌った様に、周囲の大人(いわゆるスタッフ)がファンなのだろう。本人たちの全力投球度合が回りのサポートを「本気」にさせているのが手に取るようにわかる。「あの」NHKの推しの強さがすべてを物語る。恐らくは未だ嘗てなかった老若男女に受け入れられるまさに「国民的アイドル」の誕生の歴史的証人になっているのかも知れない(だいぶ大げさだが)。

そう言った意味では、従来のアイドルというカテゴリーで語ると認識に相当の乖離を生じるかも知れない。彼女たちが今作り上げようとしているのはある種○○48とは別の「ももクロ」という新しいカテゴリーなのだろう。

私はフットボール(サッカー)が大好きである。好きなチームを思い浮かべると、ももクロを好きになった理由に通じるものがあるように感じる。単純にファンになる→サポーターになる→無心に信じる;-pという流れで捉えると理解しやすいかも知れない。容姿ではない。ただただ、そのチームの全力のプレーがそうさせたのである。事務所の演出に乗せられてしまっているのが分かるので口惜しいのだが、ライブ映像をみるとサッカーの試合を見ている様な気持ちになる。メンバーは自分の娘の様な年齢であるから、異性として見る感情はほぼ無い。たまたま好きになったグループが女性五人の「ももクロ」だったのだ。ライブ映像から入ったのだが、楽曲を聞いていても不思議と力が湧いてくる。オッサンが「諦めてはいけない!」と元気づけられるのだ。おかしいだろ?

贔屓のサッカーチームのサポーターズクラブに入っている様に、自然にファンクラブに入ってしまったし、ライブを生で見てみたいものである。

と、ここまで書いて気づいた。ハイティーンの女の子のグループなんだけど、「かっこいい」んだ。